本気で書いた私の話
国境の長いトンネルを抜けるとそこは、スクランブル交差点であった。 というのは冗談で。まぁ、少なくとも雪国ではなかった。間違いなく。 私はまた、いつものように道玄坂にいた。 最近、失恋した。 私が彼氏だと思っていた男はどうやら彼氏ではなかったら…
最近、彼氏に振られた。 正確に言うと振られてはいないのだけれど、浮気された。 「あなたに真剣になっていた私がバカみたい。」と言ったら連絡がつかなくなった。 私は彼の小さな浮気を許してあげるつもりだったのだけれど、35歳のいい歳した男が女子大生…
東京の夜が好きだった。 いつからだろう、そうだ、きっと、 人は一生一人で生きていかなくてはならないと悟った瞬間から、 あの東京の青みがかった夜の交差点や、誰もいない渋谷区東や、喫煙者の溜まり場になっている金王八幡宮が大好きだった。 渋谷のクラ…