新宿
乱文。
新宿。
控えめに言って、ここ3ヶ月は本当に最高だった。
大学生だったけれど、大学の講義を受けたのなんてほんの数回だ。
講義それ自体に価値を感じていなかった。学部の特色的に、暗記が全てであるからだ。
暗記が学習ではないと言いたいわけではない。暗記も大事な学習だ。むしろ学習は暗記が全てであると言えるとも思う。
しかし、大学に行かなくたって、この学部の単調的な学習はできてしまう。
その至極単純な暗記の方法を教えてもらうのは、うんざりだった。
それよりも、私は、今この瞬間に、やりたいことがあった。
自分の可能性と、自分が社会にいかに馴染めるかを見てみたかったのだ。
この秋は、仕事に忙しい秋だった。
その7割は文章を書く仕事だ。
ちょっと前まで、普通の学生を歩んでいた私からしたら、死ぬほど嬉しかった。
言うのが、自覚するのが、ちょっと恥ずかしいけれど、本当に、死ぬほど嬉しかったのだ。
仕事の話を頂く度に、自分に価値があると思えた。
就職もそうだが、今の日本に置いて、一般的に就活というのは能動的にやる風潮があると思う。
「私はこれができます。だから雇ってください。」といった風に。
もちろんブログなどで私は能動的に自分の文章をアピールしていたとは思うが、それでも、「こういう仕事をやってみませんか」と自分がアピールした覚えのない先からお話を頂けるのはほんとうに嬉しかったのだ。
世界が変わったと思った。
いや、
私は世界を知らなかったのだな、と思った。
私が生きていた世界はひどくちっぽけで、本当はこんなにも広いのに、
それを見ていなかっただけなのだと気づかされる何かがあった。この秋は。
思っていたよりもずっと、私は幼かったのだ。
何も知らなかったのだ。
知らないということすら、知らなかったのだ。
恋愛においてだってそうだ。
初めて男性に奢ってもらった夜とか、
初めて「女」であること自体に価値を見出された夜とか、
深夜に歩いていたら大抵声を掛けられてしまうとか、
でもそれは私の価値を証明していることには間違ってもならないということとか、
これまでの私は、恥ずかしながらそういう点に置いてそこそこの安心感を覚えていたと思う。
あぁ、私は、この人が、一夜を共にするのに、ここまでの金銭を支払うだけの価値がある存在なんだ。と。
でも、今はそう思っていた自分を3億発殴りてぇ。
幼かったのだ。とにかく、何もわかっていなかったのだ。
本質は、
そういうことではなくて、
そんな、クソくだらねえちっぽけな定義ではなくて、
そんなことはどうだってよくて、そんなところではなくて、
上記のことを恥ずかしいと思うくらいに、
なにもかもの考えが変わったのだ。
それを教えてくれたのは、
秋に出会った人たちだった。
いろんな人に出会った。
ケイくんもその一人だ。
酔っ払ったら不機嫌になってしまう人。
「君に興味なんて一ミリもないから安心して。」と言ってくる人。
君はギャルだね、と全く自覚していない部分を突いてくる人。
私の文章を嫌いだと言ってくれる人。
私の文章を好きだと言ってくれる人。
愛を毎日伝えてくれる人。
今の日本は、「わかっていない人」がとても多いと思う。
わかっていない。
実際私自身、全くわかっていないのだ。
しかし、わかっていないということすら自覚していない人が多いと思う。
でもね、わかっていない方が幸せなことだって、きっとあるのだ。
だから、私はこれから先、
そこのバランスを、今愛する人と答えを模索しながら生きて行きたいと思っている。
正直にいうと、私は今ウイスキーを片手にキーボードを叩いていて、
乱文になってしまっているのは否めない。
しかし、残したいと思ったので書いている。
これが、誰に伝わらなくても、
あなたに伝わればいいと思う。